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平成19年春のカタクリ観察
投稿日時 2008-2-21 11:28:56
執筆者 sanyasou
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山野草公園内では2つの群生地の印象の異なる計8箇所に、1m四方の方形わくを置いてボランティアの協力によるカタクリ標本抽出観察を行っており、図は密度Dの推移です。 わく内で目視可能な個体数で、有性(開花株)・無性(一枚葉や実生)を問わずカウントしていますので花の数そのものではありませんが、最盛期の目安にはなろうかと思います。 ちなみに3月27日に、一昨年・昨年ともカタクリの開花第一号が確認されました。 その他に記録している項目被度Cは、カタクリの被っている割合をわく面積に対して階級に分けています。これをうまく表現する方法を探してます(汗)。
カタクリは地上から完全に姿を消してしまうため、100近い個体がひしめき合ってしまうと一つ一つ追跡するのが難しく、、昨春より開花と結実の確認を行い番号札を付けるようにしています。他団体の観察記録を参考にさせて頂きながら繁殖状況、群落の健全性、さび菌の状態を見ています。 開花株の多い第1群生地と、比較的若い株が多い第2群生地を比較するのも面白いかもしれません。
北斜面のメッシュ(い)では、18年春に「さび菌」がついていた葉を除去した影響が出ています。(18年max77株→19年max60株)
南斜面のメッシュ(ろ)はマルバダケブキの群落と重なり、先に地上に出たカタクリが、後から急成長して頭上を覆ってしまうマルバダケブキの猛攻に遭っている場所です。途中からカウントするのが困難になります。。(18年max65株→19年max77株) 最も密度の高いメッシュ(は)は、19年春にカタクリの花が相当数取られる被害があり・・この件が、この春どんな影響をもたらすのか?。(18年max93株→19年max89株)
実際カタクリは食されることがあるのですけど、葉だけを摘めば根は残りますが早春にしか光合成できないカタクリ株は弱ってしまい、3年経っても元に回復しない事が知られています。園内での採取はご遠慮下さい
メッシュ(に)は、木陰の印象の平地です。(18年max54株→19年max57株)
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