大國神社の山野草を守る会

>第1回俳句コンテスト結果発表  平成20年過去ログより

投稿日時 2009-3-6 10:11:07
執筆者 sanyasou
およそ三百句あまりのご応募、ありがとう御座いました。
 俳句会による審査の結果、入賞作品が決定いたしました。
 おめでとう御座います!
 作品は山野草公園内に一年間掲示させて頂き、入賞者には後日記念品の発送を持って発表に代えさせていただきます。

【山野草部門】
☆  ☆ 揺れゆれて 撮らせてくれぬ錨草   勝利

  評:錨草(イカリソウ)の写真を撮りたいという作者の心、思いとこれをじらせるような風に揺れる錨草のじれったい心の動きが鮮やかで「撮らせてくれぬ」という表現が生きている。

(地) カタクリや こんなお山で 生活(くら)したい      金治
  
  評:カタクリを見た時の作者の率直な心の動きに、その感動の心が現れている。


(人) 木漏れ日の ここが好きよと イワウチワ  みきたん

  評:イワウチワは木漏れ日の半日陰を好む草である。
    その群生を見て、イワウチワの草の声を聞き取っている作者の花に対するやさしさの表現がよろしい。

(人) 姫シャガの 紫凉し 汗沈む   紀恵

  評:姫シャガは初夏の花。天気の良い日に一寸と汗をかいたが、その花の色に癒され美しさに魅せられて、汗も忘れて眺めている。
  美しいと言わず涼しいと表現し汗に掛けたところが成功している。

(人) カタクリに 家族の心 ひとつかな  どんぐり

  評:現在の社会は多忙であり、家族の間のコミュニケーションもままならない日々。家族揃ってカタクリを見て心がひとつになった。カタクリは現代の社会の良薬となった。その思いが現れている。

【神社部門】
☆  ☆ 神境の 桜吹雪や ほつれ髪    勝利

  評:境内の桜吹雪の中を行く女性の描写と見る。同じ風が桜と髪に。瞬時の情景を捉えている。観察の妙。

(地) 禊して 白装束の 山桜    ひとし

  評:染井吉野より山桜の方が色は薄い。これを桜の禊ととらえ、神聖な姿と観たところに神域というか裏の思いが伝わってくる。

 ※選考基準について:伝統俳句に従い、季語のないものをはぶき定型を基準にしました。




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