山野草日記 - sanyasouさんのエントリ |
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最新エントリ
2006/01/30
カテゴリ: 山野草日記 :
執筆者: sanyasou (9:34 pm)
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カタクリ群生地の一角に、継続調査のためのスペースを作ろうと思っています。 参考にさせて頂いている資料をもとに、1メートル四方の枠にメッシュを切る手法を取り入れてみようかと。 同じメッシュ観察でも対象が日々変化する植物なので、地質調査のそれとはいささか勝手が違うようです。 カタクリ以外の植物も、多少混じってくることでしょう。 正直やってみないと不明な点が多いです。 10ヶ月ぶりに地表に出てきたと思ったら、頭の上になんかある?? ・・カタクリにとっては迷惑かも.. |
2006/01/28
カテゴリ: 山野草日記 :
執筆者: sanyasou (11:52 am)
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山野草に詳しい人物を訪問して、少しずつお話をお伺いしています。 写真による同定を依頼しますと、ハグマの一種とばかり思っていた植物が同じキク科の別のお花だったり・・。 はっきりしないサンプルについては「調査継続中」にするなど同定作業は慎重にしないといけないと改めて感じました。 植物の標本ひとつひとつには、絶滅した種の生きた証し、そして作者の人生の一端までもが刻み込まれているのだ、ということを教えて頂きました。 何万点もの膨大なコレクションを保存し続けてきた大学関係者や家族の努力。 たったひとつの標本を何年も捜し求める探求者。 地道な世界と思います。 ともすると忘れ去られてしまいそうな、時の流れが浮かび上がってきます。 |
2006/01/26
カテゴリ: 山野草日記 :
執筆者: sanyasou (4:28 pm)
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その一生の多くを地中で過ごすカタクリですが、彼らにとって夏はしんどい季節なのかもしれません。 地上での活動はもとより内側の生長をも止め、夏期をやり過ごすのだそうです。 地面の下とはいえ、気温の高い夏の間のこと。 呼吸によって失われる栄養分はかなりの量なので、労費を防ぐべく休眠してしまう・・ 以前引用させて頂いた「晩秋には目覚め活動を再開する」とは、こういうことだったのですね |
2006/01/24
カテゴリ: 山野草日記 :
執筆者: sanyasou (8:37 pm)
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カタクリについて調べてみるにつれ、その生態がなんともユニークというかひょうきんな植物に思えてきました。 カタクリには、年々地表から離れ深く潜っていく、という傾向があるそうです。 仙台市植物園の立体モデルを改めて見直すと、確かにその様に再現されていました。 何年にも跨って生き続ける多年草として「生長」するなかで、養分の収支がうまくいっていわば「貯金」ができたカタクリは、芋のような鱗茎が大きくなっていきます。 これはデンプンで栄養価が高いため、他の動物がこれを求めてやってきても不思議はありません。 年々潜るのは、カタクリが進化の間に身に付けた護身術のほんのひとつでしょうか。 このことから花を付ける実力を持ったカタクリほど芽が出るのは遅くなるという傾向もわかってきます。 どきどきしながら・・じっくり待ってみることにします。 引用: カタクリは旧鱗茎の下部に新しい鱗茎が付いていくため、更新が進むにつれ地中深く潜っていく |
2006/01/19
カテゴリ: 山野草日記 :
執筆者: sanyasou (6:50 pm)
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境内地では8月下旬頃から10月中旬頃にかけてヤマハギを観ることが出来ます。 萩は野草園の萩まつりなど宮城では人気のある花で多くの花見客で賑わいます。 昭和29年に宮城県の郷土の花としてミヤギノハギが選ばれています。 県民の葉書による投票で96%という大多数を集めての選出だったようです。 候補として残ったのはミヤギノハギ、シダレザクラ、センダイハギなど。 仙台市の市花はハギ。 これは昭和46年に健康都市宣言十年を記念して市民の投票により選ばれたそうです。 ・・・余談ですが、ヌスビトハギというのもありますね。 ⇒ヤマハギのページへ |
2006/01/17
カテゴリ: 山野草日記 :
執筆者: sanyasou (5:23 pm)
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外周コース奥、柵の外側の崖付近に大きめの足跡を見つけました。 蹄の先が二つに分かれた、歩幅の比較的大きい動物のようです。 早朝に何度かカモシカが目撃されています。 各地に鹿にまつわる踊りが伝承されており、一堂に集めたお祭りも開催されているようです。 引用: 【川前の鹿踊り】 芋沢に伝わる獅子舞の一種で、1973年県民俗文化財指定。頭に鹿の面をかぶり、腹太鼓をつけた一人立ちの踊り手数人によって踊られる。川前の鹿踊りは剣舞と対にして演じられる。かつて稲の害虫が大発生し、不作になりかけたときに十頭の鹿が現れ害虫を退治し豊作に導いたのが起源という。(仙台市のホームページ 河水千年の夢・広瀬川 より) |
2006/01/15
カテゴリ: 山野草日記 :
執筆者: sanyasou (1:25 pm)
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ここ大市山(おおいちやま)で「ハナヌスビト」という植物が咲いているのを指摘してもらったことがあり、初めてそんな紫の花の存在を知りました。 桜の木などを折って持って行く人のこともそのように呼ぶようです。 昨夜は松梵祭。 山野草のPRにと拙い看板を作ってコースの入口付近に掲げていたところ、ご夫婦と思しき熟年二人が足を止め話し掛けて来てくれました。 “楽しみ”とご婦人。 “盗られるんじゃない?”と、過去に盗掘被害に遭ったある観光地を例に旦那様からご忠告を頂き、その昔道路に面した花壇から職場の同僚が植えた花を持って行かれた事を思い出しました。 残念なことですが、盗る人はどんな手段を使ってでも実行せずにいられないものでしょうか。 ある資料によると、盗掘集団がアルバイト学生を雇って斜面に横並びにローラー作戦を仕掛けたケースがあるようです。管理者にさるぐつわをして木に縛り付けて逃げていったそうです。。 花に限らず山菜取りなどにも暗黙のルールがあるように、配慮があってしかるべきと思います。 |
2006/01/12
カテゴリ: 山野草日記 :
執筆者: sanyasou (5:45 pm)
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昨年秋、ちょうど萩祭りの期間中に仙台市野草園を見学しました。 市民が集まって琴や篠笛などの音楽を楽しんでいました。 園内の図書室を訪ね、山野草関連の書籍を探したところ花言葉の本が数冊ありました。 ひとつの花に幾つもの花言葉があるようです。 カタクリなら「寂しさに耐える」「嫉妬」「初恋」「気がかり」など。 ある本では365日の花として、例えばカタクリを3月27日の花としています。 面白いと思ったのは、 8月17日:ホウセンカの“私にふれないで”。 ちなみに、ホウセンカと同じく種を弾くツリフネソウ(写真)は“安楽”だったりします |
2006/01/10
カテゴリ: 山野草日記 :
執筆者: sanyasou (8:11 pm)
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大雪に見舞われている日本海側での被害の模様を、連日ニュースが伝えています。 「屋根から落ちない重い雪」が、現地の住民にとってこれまで経験のなかった脅威だそうです。 こちらもコース内の橋がふと心配になり、橋の上の雪かきをしました。 歩いているうち、マリンブーツの上端から雪が入り込むくらいの深さになってきました。 雪のない頃の地形、道の形状が分かっていますからなんとか歩けるというものです。 帰りに、入り口付近の杉林で、キティの手鏡を拾いました。 子供用のようです。 冬期はコースを閉めていますので、家族の方は十分ご注意ください。 |
2006/01/09
カテゴリ: 山野草日記 :
執筆者: sanyasou (4:37 pm)
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電力の話題が続きます。 NHK教育テレビ(ETV)で放送された、青森県六ヶ所村のドキュメンタリー番組を見て圧倒されました。 巨大開発計画が当初描かれたビジョンから外れ、止まることなく変容していった経緯には驚かされます。 折りしも隣の東通村では、昨年12月から東通原発が本格的に営業運転を開始。 私事ですが予定地の地盤調査業務で、かの地を最後に訪れた平成7年秋から、ちょうど10年目です。 恥ずかしいことに、六ヶ所と東通を行ったり来たりしながら、地元で何が起こっていたのか当時は全くと言っていいほど無関心でした。 反対運動が起きていて、時にヤードの周りでは騒然としているのを横目に、なんら疑問も持たずに黙々と就労していたものです。 遅まきながらその後数年経って、この巨大技術の塊に関心を向け始め新聞記事をスクラップするようになりました。 単に白か黒かで語り尽くせない、なんとも出口の見えない世界に入り込んでしまったのでしょうか。 |